インフォームドコンセント
補助療法を実施しても、残念ながら再発転移を来す症例もありますが、その場合でも薬物選択および投与のタイミングによってはかなりの延命効果が期待出来るケースもあります。(図2)
日本乳癌学会による治療ガイドラインや米国NCCN※1ガイドライン、St.Gallen国際会議によるガイドラインなど種々のガイドラインがありますが、原発性乳癌の段階で再発転移を来さないようにすることを最大の目標に検討が行われています。
以前は局所進行乳癌に対して乳癌へ栄養を送る血管へ抗癌剤を投与する「抗癌剤動脈注入療法」が行われていた時期がありますが、結果的に延命率には貢献せず、むしろ全身化学療法が有用であるとの結果となりました。これは日本乳癌学会ガイドラインにも示され、全世界的にコンセンサスが得られています。
※1 :National Comprehensive Cancer Network
全米を代表する21のガンセンターで作成されたガイドライン策定組織。