インフォームドコンセント
「化学療法サポート」では、抗癌剤投与に用いられる医療機器の情報を提供させて頂いておりますが、今回は、乳癌治療でのCVポートの位置づけや外来化学療法について、乳癌での臨床経験が豊富な 公益財団法人 東京都保健医療公社 大久保病院 外科 医長 長内孝之先生に解説していただきました。
では、長内孝之先生お願いいたします。
2011.3.25 化学療法サポート 管理者
大久保病院
外科 医長 長内孝之先生
かつて、1980年代までは、乳癌治療は画一的な手術療法(乳房切除術)が一般的な治療でした。しかし、その後「乳癌の初期の段階から全身病」というFisher理論が主流となり、温存術+放射線治療が手術の中心となりました。一方で全身薬物療法の種々臨床試験が行われ、その重要性がわかってきました。手術のあとで薬物療法を行う補助療法が非常に重要な治療となっています。最近では術前に薬物療法を行う治療も普及しています。どのステージで行うかに関しては各施設の方針がありますが、StageII以上で実施されている施設が多くなってきています。(図1)