化学療法とは
化学療法とは
化学療法とは
化学療法とは、抗がん剤を用いて癌を治療することを言います。抗がん剤には、癌細胞の増殖を抑えたり、再発や転移を防いだりする効果があります。手術治療や放射線治療が、癌に対する直接的・局所的な治療であるのに対し、化学療法では、より広い範囲に治療の効果が及ぶことが期待できます。[1][2]
化学療法は転移もしくは転移の可能性がある場合や、広範囲に治療が必要な血液やリンパの癌などにも行われます。
化学療法は、抗がん剤単独で治療を行うこともありますし、手術治療や放射線治療などの他の治療と抗がん剤治療を組み合わせて行うこともあります。
また、化学療法では、一種類の薬剤だけを使う場合と、いくつかの種類の薬剤を組み合わせて治療する場合があります。薬の種類によって飲み薬のものや、点滴や注射のものがあります。
化学療法が実施されるタイミングと化学療法を実施する目的
一口に化学療法と言っても、病気の状態や生活スタイルなどによって人それぞれに目的や実施するタイミングが異なってきます。通常、数週間から数か月の間に何回かに分けて薬の投与が行われます。
<化学療法のみを実施する場合>
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- 進行再発癌の治療
- 癌の進行を遅らせることを期待して化学療法を行います。
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- 血液癌などの手術を必要としない癌の治療[2]
- 一般的に完全な治癒を目指して治療が行われますが、薬の副作用を抑えつつ、病気を制御してQOL(生活の質)を維持するために実施されることもあります。
<放射線療法と併用して化学療法を実施する場合>
放射線療法で癌を小さくすると同時に転移・再発を予防します。
<手術と併用して化学療法を実施する場合>
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- 手術前の化学療法
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- 大きな癌を化学療法で小さくして手術で全てを取り除けるようにします。
- 手術で切り取る部分を小さくすることで出血などを少なくし、体への負担を軽減します。
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- 手術後の化学療法
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- 手術が成功しても目に見えない小さな癌が残っているかもしれないため、それが再発・転移をしないように予防します。
- 手術で取り除くことができなかった癌の増殖を抑えます。
外来化学療法について
化学療法と言えば、以前は入院による治療が主流でした。
最近では、新しい抗がん剤や副作用を抑える薬と長期間の投与に適した医療機器を組み合わせることにより、外来や自宅で化学療法を実施することが可能となりました。癌の種類や症状にもよりますが、仕事を続けながら化学療法で治療を行う人が増えています。
参考資料等(2010年6月時点)
[1]患者必携(完成版)がん情報サービス
[2]わかりやすい白血病の話 大野竜三 市橋卓司